ある数に"1"を足すとその数の二乗に等しくなり,ある数から"1"を引くと その数の逆数に等しくなる,この不思議な数は黄金比((1+√5)/2)です. 黄金比は私たちの美的感受性と適合するので芸術のいろいろな分野で作品を 構成するのに使用されてきたということはうなずけます.それ以上に驚くことは 自然界にこの比率が潜んでいるということです.植物は太陽の恵みを 最大に取り入れるために葉の重なり具合を最小にするため黄金角に合わせて 枝や茎に葉を付けるそうです.そこで1000個の点を円の中心から外側に向けて 三つの方法で回転させながら並べて,重なり具合を見る実験をしました.

方法1:1/黄金比
方法2:17/19
方法3:1/√3

註:
方法1の結果が点が最も一様にばらついているように見えます. また,左巻きの渦と右巻きの渦からなる模様が見えます.左巻きの渦の本数は34, 右巻きの渦の本数は55でフィボナッチ数列の8項と9項に相当し, 55/34≒1.612は黄金比を近似しています.